古本修行

「古本道場」刊行記念として行われた角田光代さんと三浦しをんさんのトークショウ「古本が教えてくれること」にでかけてきました。
編集者の方が司会進行役に、角田さんがつくってきた「しをんさんへの質問リスト」を中心に古本屋とのかかわりや思い出などについてそれぞれ話をしていく、という内容。

角田さん、しをんさんおふたりとも古本屋さんで自分の著書をみつけると嬉しい、と話していたのが印象的でした。
(ただし「本を愛している」古本屋さんにあった場合なのですけど)
無くなったら困るもの(角田さんが選んだ5つのものをそれぞれ順位付けしたもの)は確かこんな感じだったかと。


しをんさん:古本屋ー喫茶店ー居酒屋ー漫画喫茶ー貸しビデオ屋
角田さん :居酒屋ー古本屋ー喫茶店ー貸しビデオ屋ー漫画喫茶


角田さんはやっぱり可愛らしい方でした。お酒も煙草もがんがんだし、ふらりと月単位で一人旅にでかけたりする方ですけれど。纏っている雰囲気がいいなあ。


(05/05追記)
「古本屋で自分の著書をみつけると嬉しい」のはなぜですか?という問いに対して、おふたりは「古本屋にある本は『生きているから』」という主旨の回答をされていました。
角田さんは「古本道場」のなかで古本屋さんを巡った時に感じたことについて、こう述べています。

本は、消費され、忘れられ、消えてしまう、無機質な物質ではなくて、体温のある生きものだと実感できて、私は何かほっとしたのである。

一度は誰かに読まれ、そしてまた別の誰かに読まれるために静かに並ぶたくさんの本。
作者と読み手の繋がりを感じることができる存在だから、「嬉しい」という気持ちが生まれてくるのかも。
そう思ったのでした。